12の精霊核

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--. intermezzo 4(壊れない結束)

 その日、あたしたちは明け方近くの三点鐘、四点鐘の時間までリボンちゃんの話を聞いていた。あんなゆったりとした時の流れに身を置いたのはとても久しぶりだったなぁ。みんな、優しい顔をしていたよ。今、この一瞬を切り取っておきたい――。まるで、迷夢の気持ちが判るみたいだった。このままでいたのではなくなってしまいそうな。温かな雰囲気を永遠にとっておきたい。行動力があふれるバッシュ。リボンちゃんの咆哮。シェラの優しい、温かい微笑み。サムの妙に飄々とした態度。そして、デュレ。キミはどんな時だって、自信満々に瞳を煌めかせて腕を組んでいるね。
 あたしのなくしたくないもの。掛け替えのないもの……デュレ、リボンちゃん。仲間たち。迷夢はゼフィ、マリス、シリア、久須那、レイヴンにあたしと同じ事を感じていたんだと思った。失われたらもう帰ってこないものを迷夢は守りたかったんだね。そのままの関係を維持できないなら、せめて、絵の中だけでも仲良しのままでいたかったんだね。レイヴンの描いた油絵を今は見られないけど、久須那の封印の絵の下にはきっと、とっても仲のいい友達がいるんだよね……。
 そして、あたしは知ってる。あたしたちの結束は絶対に壊れることはない。残り半分の伝説のようなことはないと信じてる。だから、安心してもいいんだよ、迷夢。これから先に何があってもキミとあたしたちはずっとずっと、仲間だからね。ただぁし、誰かさんのようにあたしたちを騙していたり、手のひらを返したように裏切ったりしたらこの限りではありませんのことよ?

Gemini 22, 1292 シメオン、バッシュの……リボンちゃんの思い出の家にて